“乾燥(オフセット印刷)” の意味・解説

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表記・読み

  • 乾燥…かんそう

解説

オフセット印刷でいう乾燥とは、オフセットインキが酸化重合(空気中の酸素と化学反応を起こすこと)により硬化し、ブランケット胴から用紙に転写したインキが中まで固まる状態のことです。


印刷直後に印刷部分に手で軽く触れても、インキが手に付かない状態は「セット」という状態です。(=インキ内部まで固まっていない状態)


オフセット印刷の仕組み

▲ブランケット胴は刷版から用紙にインキが転写される間にある胴のことです


化学反応による乾燥

化学反応による乾燥はまとめると以下のようなものが挙げられます。

  • 酸化重合乾燥:空気中の酸素と触れることで化学反応を発生させて乾燥
  • 熱重合乾燥方式:熱を加えて化学反応を発生させて乾燥
  • 光重合乾燥:UVインキを使用し紫外線を照射して化学反応を発生させて乾燥
  • 電子線重合乾燥:電子線を照射して化学反応を発生させて乾燥

物理的変化による乾燥

また、物理的変化による乾燥はまとめると以下のようなものが挙げられます。

  • 浸透乾燥:繊維質被印刷体(いわゆる印刷用紙)などへの印刷インキの成分であるベヒクルなどが浸透して乾燥
  • 蒸発乾燥:インキで使用されている溶剤を常温・加温によって蒸発させて乾燥
  • 冷却固化乾燥:インキの組材にワックスなどを用い、温めて紙面上に転写した後、冷却することで固化し乾燥
  • 沈殿乾燥印刷紙面に水蒸気を当てて、水分とインキが反応することでインキの樹脂が固化し乾燥