“製本用難細裂化EVA系ホットメルト接着剤” の意味・解説

  • 公開:
  • 更新:
  • 制作/編集:
目次
Loading...

表記・読み

  • 製本用難細裂化EVA系ホットメルト接着剤…せいほんようなんさいれつかいーぶいえーけいほっとめるとせっちゃくざい

解説

ホットメルトとは

製本時に、を留める接着剤(ボンド)として、製本用ホットメルト接着剤(通称ホットメルト)を使います。ホットメルトとは、白色のワックス状の接着剤で、加熱することによって軟化して、のり状になり、製品によって違いますが、冷えたり、空気中の水分と反応する、などすることで固形になります。


従来のホットメルトにおける問題点

書籍を古紙リサイクルの原料とするとき、書籍をパルパー(大量の水で紙を溶解する機械)に投入し、パルプ繊維を取り出しますが、その際、書籍のを留めていた固形ホットメルトの成分が再生パルプに混入し、リサイクル製品の品質を落とす原因になっていました。


難細裂化EVA系ホットメルトの特徴

古紙リサイクルで溶解する際に、細かく砕かれにくいホットメルト製品です。

大きな固まりとなって溶解層に漂う固形ホットメルトは除去しやすいので、再生パルプに混入するホットメルトの成分が少なくなり、再生パルプの品質が向上し、品質面でのリサイクル品の使用機会の増大が見込まれることから、環境に配慮した資材といえます。

EVAとは、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(Ethylene Vinyl Acetate)の略です。


メリット

リサイクルにおける利点以外のメリットを次に挙げます。

  • 「日印産連『オフセット印刷サービス』グリーン基準」の購入資材として設定されています

「日印産連『オフセット印刷サービス』グリーン基準」とは、政府系の発注にて環境配慮型製品・サービスを選択することを義務づけた「グリーン購入法」の基づいたグリーン購入ネットワーク制定「GPN-GL14『オフセット印刷サービス』発注ガイドライン」をうけて、印刷産業界が自主的に制定したグリーン基準です。

このグリーン基準では、印刷製品における使用資材の「製本のり」の項で、「①古紙再生阻害要因の改善に配慮している」という条件を満たすために、「『難細裂化HM(EVA)またはポリウレタンHM(PU)』を使用していること」を基準として制定しております。

よって、当社の製品は「製本のり」の項目はグリーン基準を満たしており、それに伴い、「GPN-GL14『オフセット印刷サービス』発注ガイドライン」の該当項目も満たすことになります。


吉田印刷所は、製品に使う製本用ホットメルト接着剤(ホットメルト)は、環境配慮型の「製本用難細裂化EVA系ホットメルト接着剤」を使用しております。



ガイドライン

製本用に普及しているホットメルト接着剤は、リサイクルの古紙処理施設で細かくなって(細裂化して)フィルターを通り、パルプに混入してしまいます。それが再生紙の品質低下を招きリサイクルの支障になります。この問題に対応して改良された難細裂化改良EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)系やポリウレタン系のホットメルト接着剤を使用すれば、リサイクルの支障になりません。


「オフセット印刷サービス」発注ガイドラインチェックリスト