Acrobat XIの機能でPDFのファイルサイズを大幅に小さくする方法(スクリーン用)

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Acrobat XIの機能でPDFのファイルサイズを大幅に小さくする方法(スクリーン用)
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はじめに

Acrobat XIはCreative Cloudユーザーであれば誰でも使用できるアプリケーションです(※)。

このAcrobat XIはいわゆるプロ向けの機能が入っているので、PDFに対して様々なことができます。せっかくCreative Cloudに含まれているので活用していきましょう!


今回はAcrobat XIを使って、PDFファイルのサイズを小さくする方法を紹介します。

印刷用のPDFから、画面で閲覧するタイプのPDFへ変換します。

このため、ここで紹介する手順で作業したPDF印刷PDFとして使用しないで下さい。


※フル版の契約者のみ


なお、Acrobat DCユーザーはこちらをご覧ください。

PDFのファイルサイズを縮小(圧縮)する方法(Acrobat DC)|DTPサポート情報

PDFのファイルサイズを縮小する手順

印刷PDFファイルを例として作成しました。

ファイルサイズは約26Mバイトです。


Acrobat XIでPDFファイルを開きます。


RGBカラーへの変換

サイドバーにある「ツール」の「印刷工程」→「色を置換」をクリックします。


出力インテントの項目の「カラーを出力インテントに変換」にチェックを付け、プロファイルを「Adobe RGB(1998)」を選択して、「OK」をクリックします。

するとカラーがRGBカラーへ変換されます。


名前を付けて保存すると、ファイルサイズが17Mバイトになっており、26Mバイトから34%縮小したことが確認できます。



画像解像度の調整

次に、メニューから「ファイル」→「その他の形式で保存」→「最適化されたPDF」を選択します。


PDFの最適化」のダイアログが表示されたら、右上にある「互換性を確保」を「Acrobat 7.0 およびそれ以降」にします。


PDFの最適化」のダイアログで「画像」にチェックを入れ、画像の設定を以下の様に設定します。

  • カラー画像
    • ダウンサンプル:ダウンサンプル(バイキュービック法)
    • 150ppi
    • 次の解像度を超える場合:150ppi
    • 圧縮JPEG2000
    • 画質:中

  • モノクロ画像
    • ダウンサンプル:ダウンサンプル(バイキュービック法)
    • 150ppi
    • 次の解像度を超える場合:150ppi
    • 圧縮JPEG2000
    • 画質:中

  • 白黒画像
    • ダウンサンプル:ダウンサンプル(バイキュービック法)
    • 600ppi
    • 次の解像度を超える場合:600ppi
    • 圧縮:CCITT Group 4


「ユーザーデータを破棄」にチェックを入れ、項目すべてにチェックを入れます。


「最適化」にチェックを入れ、以下の画像の様に設定して、「OK」をクリックします。


ファイルを処理するプログレスバーが表示されて、ファイルが保存されます。


ファイルサイズは9.6Mバイトまで縮小されました。最初の26Mバイトと比べると、64%減少しています。



縮小したPDFファイルの実例

当社の会社案内のPDFをファイルサイズを縮小して見比べてみます。


最初は元の印刷PDFファイルです。(画像はPDFAcrobatで開いたもののスクリーンショットです)


次にPDFのファイルサイズを縮小したものです。(画像はPDFAcrobatで開いたもののスクリーンショットです)



注意点

この手順に従った場合でも、RGBカラーへ変換した際にオブジェクトの効果が消えてしまうことがあります。ご注意下さい。


画像の解像度を調整した際に画像が意図しない状態へ崩れてしまうこともありますのでご注意下さい。

画像の解像度などは、画像の内容によっては画像の意図が読み取れなくなる場合もあるので、その際には適切な解像度へ設定して変換して下さい。


変換元のPDFはできる限りPDF/X-1aではなく、PDF/X-4などの透明効果が残っているPDFデータの方がファイルサイズが小さくなる傾向にあります。これはPDF/X-4などのPDFデータの方が構造がシンプルであるためです。